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健康診断で再検査と言われたら health-check-abnormality

    健康診断で再検査と言われた方へ

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    健康診断の結果に「再検査をお受けください」という文字を見つけたとき、不安な気持ちになるのは自然なことです。「もしかして重い病気なのでは」「放っておくと大変なことになるのでは」といった心配が頭をよぎる方も少なくないでしょう。しかし、再検査の通知は必ずしも深刻な病気を意味するものではありません。まずは落ち着いて、健康診断と再検査の役割を正しく理解することが大切です。

    健康診断の目的は、自分では気づきにくい体の変化や病気の兆候をいち早くキャッチすることにあります。再検査が必要とされるのは、「数値にやや気になる変化が見られた」「より詳細な確認が必要」という段階であり、確定的な診断ではありません。検査前日の食事内容や飲酒、寝不足、緊張、ストレスなどが影響して、一時的に数値が変動するケースも珍しくありません。だからこそ、再検査を通じて本当に問題があるのかどうかを見極めることが重要なのです。

    そのため、再検査の機会を「わずらわしいもの」と捉えるのではなく、「自分の体と向き合う貴重なタイミング」として前向きに活用していただきたいと考えています。

    健康診断の結果の種類(結果の見方)

    健康診断を受けると、後日届く結果票にはさまざまな検査数値や判定記号が並んでいます。アルファベットや色で区分されていたり、コメントが添えられていたりと、受診した機関によって表記の仕方はさまざまです。初めて結果票をじっくり見る方にとっては、「この記号はどういう意味?」「数値が少し高いけど大丈夫?」と疑問に感じることも多いのではないでしょうか。
    A判定(異常なし)
    すべての検査項目が基準範囲内に収まっており、現時点で特に心配のない状態です。
    B判定(軽度異常)
    一部の項目でわずかな変動が認められますが、すぐに医療的な対応が必要なレベルではありません。日常生活の中で食事や運動習慣を見直すことが推奨されます。
    C判定(要再検査)
    基準値から外れている項目があり、より正確な評価を行うために改めて検査を受ける必要があります。必ず病気が見つかるということではありません。そのままにせず、医療機関で再検査を受けましょう。
    D判定(要精密検査)
    数値に明らかな異常が見られる、または病気の存在が疑われる状態です。ある程度病気の存在が疑われますが、必ず病気がみつかるわけではありません。専門的な検査や医師による詳しい診察を早めに受けることが求められます。
    E判定(要治療)
    すでに治療が必要な段階と判断される数値です。病気の存在が強く疑われます。できるだけ速やかに医療機関を受診し、治療方針について相談してください。
    健康診断の判定はあくまで「ふるい分け」のためのものであり、それだけで病名が確定するわけではありません。C判定でも再検査の結果、異常がなかったというケースは多々あります。反対に、DやE判定を軽視して放置してしまうと、自覚症状がないまま病状が進んでしまう危険性もあります
    結果票を見る際に特に注目していただきたいのは、以下のような項目の変化です。
    コレステロールや中性脂肪が高い場合
    血管の老化(動脈硬化)が進行しやすくなり、将来的な脳梗塞発症や心筋梗塞発症の可能性を高めます
    血圧が基準より高い場合
    治療を要する高血圧が見つかり、脳梗塞発症や心筋梗塞発症につながるおそれがあります 
    血糖値やHbA1cが上昇している場合
    糖尿病の可能性を示唆しています
    肝機能の数値(AST、ALT、γ-GTP)が高い場合
    脂肪肝、飲酒過多など生活習慣病による異常が大部分を占めますが、ウイルス性肝炎、免疫性肝炎、薬剤性肝障害、甲状腺疾患などによる可能性もあります 
    腎機能の指標(クレアチニン、eGFR)に異常がある場合
    慢性腎臓病の存在が疑われます
    尿酸値が高い場合
    放置することにより痛風発作の発現や慢性腎不全につながることがあります
    血液検査でヘモグロビンや白血球、血小板に異常がある場合
    様々な原因による貧血や感染症、血液の病気、生活習慣病、肝硬変、膠原病などの可能性があります
    これらの数値は年齢や性別、体格、遺伝的な体質によっても個人差があります。単純に基準値と比べるだけでなく、「その方にとって正常な範囲かどうか」を総合的に判断することが必要です。城北すずき内科クリニックでは、検査結果を丁寧に読み解きながら、お一人おひとりに合わせたアドバイスや治療方針をご提案しています。

    健康診断で「脂質の異常」で再検査と言われたら…

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    「悪玉コレステロール値が高めです」「中性脂肪の数値が基準を超えていますね」
    このような指摘を受けても、「特に体調は悪くないし、様子を見ていれば平気だろう」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、脂質異常症は自覚症状がほとんどないまま静かに進行していく病気です。何も対処せずに時間が経過すると、動脈硬化進行が進み心筋梗塞や脳梗塞といった生命を脅かす重篤な疾患を招くリスクが着実に高まっていきます。 

    脂質異常症とは、血液中に含まれるコレステロールや中性脂肪(トリグリセリド)が正常な範囲を外れている状態を指します。ただ、そのときの食事・活動状況などで大きく変動する項目です。健康診断で数値の異常を指摘された場合には、まず空腹・安静状態での再検査を行い、ご自身の体の状態をより正確に確認することが出発点となります。
    脂質のバランスが崩れる背景には、食生活の偏りや運動習慣の不足、体質的な要素、そして加齢による影響など、複数の原因が絡み合っています。特に30~40歳代を過ぎてから急激に数値が悪化する方も多く、女性の場合は閉経前後のホルモン変動が関係していることもあります。

    脂質の主な指標と基準値

    総コレステロール:140〜199mg/dL
    LDLコレステロール(悪玉コレステロール):60〜139mg/dL
    HDLコレステロール(善玉コレステロール):40mg/dL以上
    中性脂肪(トリグリセリド、TG):30〜149mg/dL
    これらの値は、検査前日に何を食べたか、お酒を飲んだか、十分に眠れたか、体を動かしたかといった要因で一時的に比較的大きく変動することがあります。そのため、正確な評価には10時間以上の絶食後に採血を行う「空腹時採血」が推奨されています。

    脂質異常症が引き起こす病気と合併症

    脂質異常症を放置すると、血液中の余分な脂質が血管の内側に蓄積し、動脈硬化を進行させます。動脈硬化が進むと、以下のような深刻な病気につながる可能性があります。
    心筋梗塞
    心臓に血液を届ける冠動脈が動脈硬化によって狭くなり、最終的に血流が途絶えることで心筋が壊死してしまう病気です。血管の内壁に脂質の塊(プラーク)が形成され、血栓ができて血管を塞いでしまいます。激しい胸の痛みや息苦しさが突然現れ、処置が遅れると命に関わります。 
    狭心症
    心臓の筋肉に送られる血液が一時的に不足し、胸に締めつけられるような痛みや圧迫感を感じる状態です。動脈硬化で冠動脈が細くなることが原因で、坂道や階段を上がったときなどに症状が出やすくなります。放置すると心筋梗塞へ移行する危険があります。
    閉塞性動脈硬化症(PAD)
    足の血管が動脈硬化によって狭くなったり詰まったりすることで、歩行中に足が痛んだりしびれたりする病気です。初期は歩くときだけ症状が出ますが、進行すると安静にしていても痛みが続き、ひどくなると足に潰瘍ができたり、壊疽を起こしたりすることもあります。脂質異常症がある方は全身の血管にトラブルを起こしやすいため、早めの発見と対応が重要です。
    脳梗塞
    脳の血管が詰まることで、その先の脳細胞に酸素や栄養が届かなくなり、脳の機能が失われる病気です。脂質異常によって首の動脈(頸動脈)や脳内の細い血管が詰まりやすくなると、言葉がうまく出ない、手足が動かない、意識がぼんやりするといった深刻な後遺症が残ることがあります。高血圧や糖尿病を併せ持っている方では、発症の危険性がさらに高まります。

    山形市の城北すずき内科クリニックからのメッセージ

    脂質異常症は、体のどこかが痛くなったり、疲れが抜けなくなったりといったわかりやすい症状がほとんど現れません。そのため、「気がついたら動脈硬化がずいぶん進んでいた」という方も少なくないのが現状です。
    「まだ大丈夫だろう」と先送りにせず、少しでも数値に不安を感じたら城北すずき内科クリニックへお気軽にご相談ください。山形市の地域に根ざしたかかりつけ医として、皆さまの健康を長くお守りしていきます。

    健康診断で「血圧が高い(または低い)」で再検査と言われたら…

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    健康診断の際に「血圧がやや高めですね」「念のため再検査を受けてください」と指摘された経験はありませんか。
    血圧の異常は体に目立った症状が出にくく、結果を見ても「緊張していたからかな」「一時的なものだろう」と軽く考えてしまいがちです。しかし、そのまま放っておくと、将来的に深刻な病気を招く可能性があるため注意が必要です。

    高血圧は自覚症状がほとんどありませんが、30歳代以降、加齢や体重増加、ストレスの増加などによりいつの間にか上昇している場合が多々あります。高血圧状態が持続すれば、突然の脳梗塞・脳出血や心筋梗塞など命に直結する病気の引き金となります。
    一方で、低血圧も見過ごしてはいけません。特に若い女性や高齢の方で、めまいやふらつき、意識が遠のくような感覚がある場合には、日常生活に支障が出ることもあります。

    血圧は一日の中でも状況に応じ刻々と比較的大きく変化しているものです。このため病院で測ると高いのに自宅では正常という「白衣高血圧」や、逆に自宅では高いのに健診では正常値を示す「仮面高血圧」といった現象が生じるのも当然です。そのため、one pointの測定で判断できるものではありません。病院・クリニック・検診センターで測る血圧が正しいということではありません。このため治療の必要性がある血圧かどうかを判断することは我々医療者にとって簡単なものではないのです。判断をする上で、家庭で測定していただき記録していただきもってきていただくデータがとても参考になります(血圧手帳でもスマートホン、スマートウオッチでも構いません)。測定器の種類はさほど関係はありません。同一機器で測った日々の移り変わりを判断材料としたいのです。必要時、24時間血圧測定検査そ行う場合もございます。まずは受診いただきを受けて、日々の血圧の状態を2週間から4週間ほどかけ把握することがとても大切なのです。

    血圧の主な指標と基準値

    収縮期血圧(上の血圧):129mmHg以下
    拡張期血圧(下の血圧):79mmHg以下

    高血圧が引き起こす病気と合併症

    脳卒中(脳出血・脳梗塞)
    高血圧がもたらす最も深刻な合併症のひとつが脳卒中(脳出血・脳梗塞)です。血圧が高い状態が続くと、脳内の細い血管が傷つきやすくなり、破れて出血を起こす「脳出血」につながります。また、高血圧による動脈硬化により血管内腔が狭くなり、血流が途絶える「脳梗塞」が起こることもあります。どちらも半身の麻痺、言葉の障害、認知機能の低下といった重い後遺症を残すことがあり、最悪の場合は命を落とすこともあります。高血圧は日本人における脳卒中の最大の危険因子とされています。
    心筋梗塞・狭心症
    高血圧の状態が続くと、心臓に血液を送る冠動脈にも大きな負担がかかり、血管が傷ついて動脈硬化が進みます。その結果、血管が狭くなって心臓の筋肉に十分な酸素が届かなくなり、胸の痛みや圧迫感を感じる「狭心症」、あるいは血管が完全に詰まって心筋が壊死する「心筋梗塞」を発症します。心筋梗塞は発症してから短時間で命に関わることもあるため、血圧の管理を早い段階から始めることが重要です。
    慢性腎臓病(CKD)
    高血圧は腎臓にも悪い影響を及ぼします。腎臓は体内の老廃物をろ過して排出する大切な臓器ですが、高血圧が長く続くと腎臓内の細かい血管がダメージを受け、ろ過機能が徐々に低下していきます。これが慢性腎臓病です。病状が進むと体に老廃物がたまり、最終的には透析治療が必要になることもあります。腎臓を守るためにも、血圧のコントロールは欠かせません。

    山形市の城北すずき内科クリニックからのメッセージ

    血圧の異常は、症状がないからといって安心していいものではありません。高血圧は静かに進行し、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こすことがあります。また、低血圧でも立ちくらみや失神を起こすことがあり、特にご高齢の方では転倒による骨折のリスクが高まります。
    城北すずき内科クリニックでは、こうした「目に見えにくい血圧のリスク」に対して、日々の生活習慣の見直しから医療的なサポートまで、患者さま一人ひとりの状況に合わせて丁寧に対応しています。
    今からできる予防と対策を一緒に始めていきましょう。 

    健康診断で「血糖値が高め」「HbA1cが高い」と言われたら…

    健康診断の結果用紙に「空腹時血糖が高い」「HbA1cが基準を超えています」と記載されていたら、誰でも一瞬は不安になるものです。ただし、この段階で糖尿病と確定されたわけではありません。とはいえ、何もせずに放置していると体への負担は確実に積み重なり、数年後に深刻な合併症を引き起こす可能性があります。
    血糖値は、食事の内容や睡眠状態、身体活動状況、精神的なストレスなど、さまざまな要因で変動しやすい指標です。一度の検査で数値がやや高かったとしても、すぐに治療が始まるわけではありません。まずは再検査で正確に測定し直し、ご自身の体がどのような状態にあるのかをしっかり把握することが大切です。
    血糖値が高い状態が長く続くと、いずれ「糖尿病」と診断される場合が多いです。糖尿病は治療をせずに放っておくと全身の血管を傷つけ、失明、腎不全、心筋梗塞、脳梗塞、神経障害といった重い合併症へとつながる恐れがある病気です。とりわけ初期段階では自覚症状がほとんどないため、「気づかないうちに進行していた」というケースが非常に多く見られます。

    糖代謝の主な指標と基準値

    空腹時血糖(BS、FBS、BG、Glu):99mg/dL以下
    HbA1c:5.5%以下
    HbA1cは過去1〜2か月間における血糖値の平均値を反映する指標です。毎日の血糖値はその時々の体調や食事で上下しやすいですが、HbA1cは比較的安定しているため、糖尿病のスクリーニングや治療経過の確認において非常に重要な役割を果たします。
    6.5%以上で糖尿病の診断となります。

    糖尿病が引き起こす病気と合併症

    糖尿病性網膜症(視力障害)
    糖尿病が進むと、目の奥にある網膜を走る細い血管がダメージを受け、出血やむくみが生じます。初期の段階では自覚症状がほとんどありませんが、放置すると視力が低下し、最悪の場合は失明に至ることもあります。糖尿病による視力喪失は、働き盛りの世代における失明原因の上位に挙げられています。
    糖尿病性腎症(腎機能低下)
    腎臓にある糸球体という部分が高血糖によって傷つくと、本来は体内にとどまるはずのたんぱく質が尿に漏れ出すようになります。初期には自覚症状がないため見逃されやすいですが、進行すると老廃物を十分に排出できなくなり、やがて人工透析が必要になります。日本において透析導入の原因として最も多いのが、この糖尿病性腎症です。
    糖尿病性神経障害(しびれ・感覚異常)
    高血糖状態が続くと末梢神経の働きが障害され、手足のしびれや痛み、感覚の鈍さといった症状が現れます。自律神経にまで影響が及ぶと、立ちくらみや便秘、下痢、発汗の異常、男性では勃起障害などが起こり、日常生活に大きな支障をきたします。足の感覚が鈍くなると傷に気づきにくくなり、壊疽にまで発展することもあります。
    心筋梗塞・脳梗塞
    糖尿病は血管そのものを傷害する病気でもあります。心臓や脳といった重要な臓器に血液を送る太い血管(大血管)が障害されると、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気の原因となります。糖尿病を持つ方は、これらの疾患を発症するリスクが健康な方の数倍に達するとされています。

    山形市の城北すずき内科クリニックからのメッセージ

    糖尿病は生活習慣病の代表格として知られています。だからこそ早い段階で対策を講じれば、発症そのものを防いだり、進行を大幅に遅らせたりすることが可能です。健康診断で血糖値やHbA1cの異常を指摘されたときは、「もう手遅れ」のサインではなく、「今ならまだ間に合う」というタイミングを知らせてくれている合図だと考えてください。
    城北すずき内科クリニックでは、血糖値の変化を細かく確認しながら、患者さまにとって負担の少ない治療法を一緒に考えていきます。無理なく長く続けられる方法を見つけることが、糖尿病の予防・治療の要です。
    山形市に根ざした内科クリニックとして、皆さまの健康を長期にわたってサポートしてまいります。

    健康診断で「肝機能の数値が高い」と言われたら…

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    健康診断で「AST(GOT)やALT(GPT)、γ-GTPの値が高いですね」と言われると、「肝臓に何か問題があるのでは」と心配になる方も多いでしょう。不安を感じるのは当然のことです。



    しかし、まず大切なのは慌てずに再検査を受け、正確な情報を得ることです。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど我慢強く、異常があってもほとんど症状が現れません。そのため、健康診断で数値の異常が見つかることは、体が発している貴重な警告サインといえます。


    肝機能の数値が上昇する原因はさまざまです。一時的な疲労や前日の飲酒が影響しているだけのこともあれば、脂肪肝、アルコール性肝障害、ウイルス性肝炎、薬の副作用による肝障害、自己免疫性の肝疾患、甲状腺機能異常による肝障害など放置すると進行する病気が潜んでいることもあります。





    健康診断で肝機能の異常を指摘された場合には、そのままにせず再検査を受けて、必要に応じた対応をとることが重要です。特に2年続けて異常値が出ている方や、血糖・脂質など他の項目にも問題がある方は、生活習慣の見直しや追加の精密検査が必要になります。

    肝機能の主な指標と基準値

    AST(GOT):30U/L以下
    ALT(GPT):30U/L以下
    γ-GTP:50U/L以下

    肝機能異常が引き起こす病気と合併症

    脂肪肝・非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
    脂肪肝は、肝臓に中性脂肪が過剰にたまった状態です。食べすぎや肥満、飲酒過多、運動不足、糖尿病、脂質異常症などが原因となります。脂肪肝そのものには自覚症状がほとんどなく、健診で初めて気づくケースが大半です。しかし放っておくと炎症を伴う「NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)」へ進行し、さらには肝硬変や肝臓がんに至るリスクがあります。お酒をほとんど飲まない方でも起こりうるため、油断は禁物です。
    アルコール性肝障害
    長期間にわたる飲酒習慣により、肝臓に炎症が生じる病気です。初期は脂肪肝の状態から始まり、進行するとアルコール性肝炎、さらには肝硬変へと進展していきます。とくにγ-GTPが100以上になっているなど高値になっている場合には、飲酒の量や頻度を見直す必要があります。「毎日少しだけ」の飲酒であっても、長期間続けば肝臓にとっては慢性的な負担となります。特に女性のアルコール摂取による肝障害の進行は早い印象があり、早期に肝硬変に至る場合もあり注意が必要です。毎日の飲酒となれば、少ない量であったとしても気づかないうちにアルコール依存症に至る場合も見受け、どんなに意思が強い方でも気づいたときには禁酒できない飲酒量がさらに増加していくといった悪循環に繋がり、精神科受診が必要となる患者さんを受け持つことも経験します。飲酒を我慢する休肝日(週に3-4日以上)を設けることはとても重要なことになります。
    ウイルス性肝炎(B型・C型)
    血液や体液を介して感染するB型肝炎や、かつては輸血などが原因となっていたC型肝炎は、慢性化すると肝硬変や肝臓がんを引き起こす可能性があります。健康診断で肝機能の異常が見つかった場合には、これらのウイルスの有無を調べる血液検査が必要です。近年は薬剤の飛躍的進歩があり、これらの肝炎の頻度は明らかに減少してきています。早期に発見して治療を始めることで、重症化を予防し完治を目指せる疾患となっています。
    自己免疫性疾患(自己免疫性肝炎・原発性胆汁性胆管炎)
    外からの細菌やウイルスなど生体にとっての異物の侵入などに対する防御機能が免疫システムとなります。免疫システムの一部に異常が生じ、自らの生体を傷つけてしまう病態が自己免疫疾患といいます。肝臓に対する主な自己免疫疾患は自己免疫性肝炎および原発性胆汁性胆管炎となります。自己免疫性肝炎は副腎皮質ステロイド剤での治療となります。
    原発性胆汁性胆管炎は、初期にはALPやγGTPが軽度上昇しているだけで全く自覚症状を伴わない場合が多く、採血にて自己抗体の測定を行わないとわかりません。進行してからの発見となると薬剤開始にても病状進行を止めにくくなりますが、早期に発見できれば、薬剤内服にて病状進行を大幅に遅らせることができます。特に女性に多い病態であり、飲酒習慣がなく、肥満もなく、原因のわからない肝機能障害が持続する場合は、早期の受診をお勧めします。 
    肝硬変・肝臓がん
    肝臓への慢性的なダメージが続くと、肝細胞が線維化して硬くなり、肝硬変となります。肝硬変が進むと血液の流れが悪くなり、腹水や黄疸、食道・胃・小腸・大腸静脈瘤、肝性脳症といった深刻な症状が現れます。さらに肝細胞が変異を起こすことで肝臓がんのリスクも高まります。肝臓がんは日本人のがん死亡原因の上位に位置しており、予防のためには早めの検査と対応が欠かせません。

    山形市の城北すずき内科クリニックからのメッセージ

    肝臓は非常に忍耐力のある臓器で、かなりのダメージを受けても症状を出さずに耐え続けます。だからこそ、健康診断で異常が指摘されたときには「肝臓からのささやかなSOS」だと受け止めてください。

    城北すずき内科クリニックでは、再検査を通じて肝機能の異常が一過性のものなのか、それとも治療が必要な状態なのかを丁寧に見極めます。血液検査に加え、腹部エコー検査やウイルスマーカーや自己抗体、甲状腺機能、ウイルス抗体価などの測定を通し、原因をより詳細に評価いたします。当院は消化器内科を専門領域としており、肝臓に関するご相談にも幅広く対応しています。

    「肝臓を守る」ことは「全身の健康を守る」ことにつながります。山形市の地域に根ざしたかかりつけ医として、皆さまの健康管理を全力でサポートいたします。

    健康診断で「腎機能の異常」で再検査と言われたら…

    健康診断で「クレアチニンがやや高いですね」「eGFRが基準を下回っています」と伝えられると、「腎臓に何か問題があるのだろうか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。しかし、これらの指摘は腎臓の働きにわずかな変化が見られるという注意喚起であり、早い段階で対応すれば進行を遅らせることができる可能性が十分にあります。

    腎臓は体の中で非常に多くの役割を果たしている臓器です。血液をろ過して老廃物を尿として排出するだけでなく、血圧の調整、体内の水分や電解質のバランス維持、骨を丈夫に保つためのホルモン分泌など、私たちの健康を陰で支えています。腎機能が徐々に衰えていくと、自覚症状がほとんどないまま体内に老廃物がたまり、やがて全身の不調や深刻な合併症へとつながっていきます。

    腎機能の主な指標と基準値

    血清クレアチニン:男性1.0mg/dL以下、女性0.7mg/dL以下
    eGFR:60以上

    腎機能の異常が引き起こす病気と合併症

    腎臓の働きが低下すると、体内の老廃物や余分な水分、電解質をうまく排出できなくなり、全身にさまざまな影響が及びます。以下のような病気や合併症のリスクが高まります。
    慢性腎臓病(CKD)
    慢性腎臓病とは、eGFRが60未満の状態が3か月以上続いている場合、または尿たんぱくなどの異常が認められる状態を指します。原因には高血圧、糖尿病、加齢、高尿酸血症、脂質異常症、薬剤の影響、遺伝的な要因などがありますが、近年は生活習慣病に伴って発症するケースが増えています。初期にはほとんど症状が出ないため、健診で偶然発見されることがほとんどです。進行すると「末期腎不全」となり、透析治療が必要になる可能性があります。
    心血管疾患(心筋梗塞・脳卒中)
    腎機能が低下すると血圧のコントロールが難しくなり、動脈硬化が進みやすくなります。その結果、心筋梗塞や脳卒中といった重大な心血管疾患を発症するリスクが2〜4倍に増加するとされています。つまり、腎臓のトラブルは腎臓だけの問題にとどまらず、命に関わる病気へとつながりうるのです。

    山形市の城北すずき内科クリニックからのメッセージ

    腎臓の異常は、早い段階で見つけて対策を始めれば、進行のスピードを大幅に遅らせることができます。しかし、一度低下した腎機能は基本的に元通りには戻りません。だからこそ、健康診断で「少し気になる数値が出ている」という段階でしっかりと向き合うことが、将来の大きな病気を防ぐための第一歩になります。
    城北すずき内科クリニックでは、腎機能の再検査を通じて患者さま一人ひとりの状態を正確に把握し、生活習慣の改善指導、食事療法、必要に応じた薬物治療などを組み合わせながら、最適な管理を行っています。 

    健康診断で「尿酸値の異常」で再検査と言われたら…

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    尿酸値の異常、とりわけ「高尿酸血症」と言われても、体に痛みや不調がなければ「別に問題ないのでは」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そのまま放置すると、激しい痛みを伴う「痛風発作」を引き起こしたり、将来的に腎機能の低下や動脈硬化につながったりする可能性があります。

    尿酸は、体内でプリン体という物質が分解される過程で生まれる老廃物です。通常は腎臓でろ過されて尿と一緒に排出されますが、体内での産生量が多すぎたり、排出がうまくいかなかったりすると血液中に蓄積していきます。この状態が「高尿酸血症」です。

    今のところ症状がない方こそ、数値が示す意味を正しく理解し、早めに対処することが重要です。

    尿酸値の主な指標と基準値

    男性:3.6〜7.0mg/dL
    女性:2.5〜6.0mg/dL
    ※血中尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断されます。

    高尿酸血症が引き起こす病気と合併症

    痛風
    高尿酸血症の合併症として最もよく知られているのが「痛風」です。血液中に溶けきれなくなった尿酸が結晶となって関節に沈着し、それを免疫細胞が異物と認識して攻撃することで激しい炎症が生じます。多くの場合、足の親指の付け根に突然激痛が走り、患部は赤く腫れ上がって歩くことすら困難になります。発作は数日から1週間ほどで治まりますが、繰り返し起こりやすく、放置すると慢性的な関節障害や腎障害へ進展することもあります。
    尿路結石
    尿酸が結晶化して腎臓や尿管にたまると、尿路結石が形成されることがあります。背中や脇腹に突き刺すような激しい痛みが生じ、尿に血が混じることもあります。尿酸値が高い方は尿が酸性に傾きやすく、尿酸結石ができやすい体質になっている可能性があります。
    慢性腎臓病(CKD)
    高尿酸血症が長く続くと、腎臓の組織に尿酸の結晶が沈着して慢性的な炎症を引き起こし、腎機能が徐々に低下していきます。さらに、高尿酸血症は高血圧や糖尿病と密接に関連しており、これらの病気と互いに悪影響を及ぼし合うことがあります。
    動脈硬化・心血管疾患
    近年の研究により、高尿酸血症が動脈硬化の進行を促す一因であることが明らかになってきました。血管内皮の機能が損なわれることで、高血圧、心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高まると報告されています。尿酸値は単に痛風だけでなく、全身の血管の健康状態を示す指標ともいえるのです。

    山形市の城北すずき内科クリニックからのメッセージ

    尿酸値に異常があっても、「今は痛くないから」「発作が起きたわけではないから」と油断してしまう方は少なくありません。しかし、健康診断で異常を指摘されたそのときこそ、将来の病気を防ぐための最良のタイミングです。痛風発作が起きてから対処するよりも、起きる前に予防する方が、体への負担も軽く、治療の選択肢も広がります。
    城北すずき内科クリニックでは、尿酸値の異常を指摘された方に対し、生活習慣の見直しに関するアドバイスから、状況に応じた薬物療法の提案まで、お一人おひとりに合わせた丁寧な対応を行っています。
    城北すずき内科クリニック院長 鈴木恒治
    城北すずき内科クリニック 院長鈴木 恒治(すずき こうじ)